みなさん、お疲れ様です^^
うつ病罹患者で就労支援スタッフのShasanです!
みなさんの中で「就労移行支援」という言葉を聞いたことがあるという方は
どれぐらいいらっしゃるでしょうか?
おそらく、「聞いたことがない」という方がほとんどだと思います。
はたまた、「言葉は聞いたことがあっても詳しくは知らない」という方が
この記事を読まれていると思います。
今回は「就労移行支援」の紹介も併せて
私、Shasanの本業で勤務先でもある
「就労移行支援事業所」について解説しつつ、
「これは良い!」と思うサービスを3つご紹介します(^^)/
難しい用語もあるとは思いますが、私のリワークに通った経験も混じえて
できるだけ分かりやすく解説しましたので
どうぞ最後までご覧ください。
就労移行支援とは「障がい者のための就職に向けたサポート」
まずは「就労移行支援」について紹介します。
厚生労働省のホームページに掲載されている参考資料には次のとおりに書かれています。
対象者
一般就労等を希望し、知識・能力の向上、実習、職場探し等を通じ、適性に合った職場への就労等が見込まれる障害者
(65歳未満の者)
① 企業等への就労を希望する者サービス内容
■ 一般就労等への移行に向けて、事業所内や企業における作業や実習、適性に合った職場探し、
厚生労働省「就労移行支援について」(参考資料3-2)各サービスの現状 https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/3b.pdf
就労後の職場定着のための支援等を実施
■ 通所によるサービスを原則としつつ、個別支援計画の進捗状況に応じ、職場訪問等によるサービスを組み合わせ
■ 利用者ごとに、標準期間(24ヶ月)内で利用期間を設定
うーん、なんとなく伝わるけど少し言葉が難しいですね。
この文を私がわかりやすくまとめると、次のようになります。
- 就労移行支援とは
「障がい者の方の就職に向けたサポートを行うこと」 - 対象者は
「65歳未満で、一般企業などに就職ができそうだと予測される障がい者の方」 - サービスの基本なルールとして、
事業所に通所することが条件だが、
サービスの計画に応じて職場訪問などのサービスと組み合わせることが可能な場合がある - サービスを利用できる期間は
「生涯のうち2年間」
このように書くと、少しはイメージしやすくなったのではないでしょうか?
こういった「障がい者の方の就職に向けたサポート」を提供しているところが
就労移行支援事業所です。
利用料って発生するの?
簡潔にいうと、就労移行支援の利用料は
基本的に前年の世帯年収によって自己負担額が変わります。
まずは下の図をご覧ください。
このように、月の負担上限利用額が国の基準で定められています。
自治体によっては他の条件により減免される場合や
月によって負担額が変わる場合がありますので
詳しくはお住まいの地域の障がい福祉課などにお問い合わせしてみてください。
ちなみに私がリワークを利用した際には、
休職中に通所していたので
前年度の収入が十分にあったことから
9300円/月を支払っていました。
※リワークの利用のための「障害福祉サービス」の手続きは
就労移行支援と同じ括りで扱われます。
リワークについて下の記事で詳しく解説しています。
【関連記事】【リワーク利用体験記】リワークプログラムを利用するメリット&デメリット各3選とその理由
「これは良い!」と思うサービス3選
1. 就労への手厚いサポート
”就労移行支援”という名前だけあって
就労に関するサポートは私自身の経験からも手厚いと感じています!
実際に利用者さんの中には
「就労経験がなくて自信がない…」
という方もいらっしゃいます。
そんな方でも安心して就職活動ができるよう
利用者さんとの面談やスタッフ内のケース会議を重ねて
全力でサポートしてくれるのが第一のオススメポイントです☆
具体的にどのようなサポートを受けられるかというと
- 面談によって利用者さん一人ひとりに合った職種・業種を検討
- 地域や企業による就職説明会やハローワークへの同行
- 求人検索の仕方の教示や求人の紹介
- 履歴書・職務経歴書の作成や添削
- 面接練習・アドバイス
- 身だしなみや就活メイクなどを含めたビジネスマナーの教示
- (企業側の了承があれば)面接時の同行・同席
といった項目が挙げられます。
上記に加え、就労が決まったあとは
就労定着支援を希望することもできますので
卒業後も安心してサポートを受けられますよ(^^)v
実際私もリワークを卒業後、
就労定着支援を使用しています!
月1回の面談と職場との連携、プログラムの参加など
安定した就労の継続に向けてのサポートが充実しています☆
事業所によって就労定着支援の有無が異なりますので
事前のお問い合わせや見学時に確認してみてくださいね♪
※就労定着支援の利用には別途、障害福祉サービスの申請が必要です。
2. 他の利用者さんと交流ができるプログラム
うつ病になると、人との繋がりはほしいけど
人間関係を構築するのが怖いって感じるのは私だけでしょうか?笑
そんな方にオススメなのが
他の利用者さんと交流できるプログラムへの参加です!
就労移行のプログラムの中には
他の利用者さんと協力して制作物を作ったり
ディスカッションをしたりするプログラムを
実施している事業所もあります。
それをきっかけに話しかけられるようになり
お互いを励まし合ったり、情報交換をしたりと
利用者さん同士のコミュニケーションを図れるようになります!
私個人としては
他の利用者さんと交流をした方が
「自分一人じゃない、仲間がいるじゃん!」
「あの利用者さんの考え方真似してみよう!」など
他の利用者さんの存在が自分にとっての支えとなりますし
お互いに回復に向けて切磋琢磨することで
考え方の視野が広がると考えています。
もちろん、人との交流が苦手な方は
無理して参加しなくてもOKな事業所もあるので
その点はご安心ください♪
3. やっぱりいちばんはスタッフとの「面談」!
私イチオシとサービスはなんといってもスタッフとの「面談」です!
先述した就労へのサポートの中でもありました面談ですが、
就労に関する悩みや相談だけでなく、
日常生活に関することや利用者さんのメンタルのことなど
普段のことも話せる場なのでかなり助かります。
私がリワークに通っていた際、本利用開始後の
初回の面談の時に感じた良さは
①私の話を「うんうん」と聞いてくれる人がいることの安心感
②私の考えを真っ向から否定せず、
自分を受け入れてくれることへのありがたさ
③就労面や生活面、精神面に関する
今後の生き方や考え方のヒントの提示から得る気づき
が挙げられます。
うつ病について、家族や当時の職場の方に
なかなか理解してもらえなかった私にとって
とてもありがたみを感じたのは今でも覚えています。
また、スタッフとの面談で取り扱った内容は
本人の了承がない限り、外部への共有はしない点も
かなり安心しました。
事業所によっては
その時々で相談したいスタッフを指名できますので
見学の際に確認してみると良いですよ(^^)
【その他】お伝えしたいこと
工賃について
就労移行支援では原則、工賃は発生しません。
その理由は、就労移行支援事業所の目的が
障がいのある方が一般企業への就職を目標とし、それを支援する施設だからです。
しかし、事業所によっては工賃をお渡しする事業所もございますので
事業所選び または 見学の際に確認すると良いでしょう。
ちなみに私が勤務している就労移行支援事業所では
利用者さんに工賃をお渡ししています。
パート・アルバイトとの併用
パート・アルバイトに関しても、原則、併用ができません。
理由として、パート・アルバイトをするということが、
先述した就労移行支援の目的を達成しているとみなされるからです。
しかし、これもまた各市町村によっては特例で認められるケースがあるのも事実です。
こうした事例があるのは、
障がい福祉サービスそのものが併用を想定していないため、
パート・アルバイトを禁じたり認めたりする規定がないからです。
就労移行支援に興味があるものの、
経済的事情により利用をためらっている方は
一度、お住まいの地域の行政に確認してみると良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
この記事を読んで
就労移行支援事業所がどのようなところであるのか、
利用に関すること
どのようなサービスが受けられるかが
少しは把握できたのではないでしょうか?
ここで一旦、今回の記事をおさらいしてみましょう。
- 「障がい者の方の就職に向けたサポート」を提供しているところが就労移行支援事業所
- 世帯収入によって自己負担額の上限が変わる
- 「これは良い!」と思うサービス
- 就労への手厚いサポート
- 他の利用者さんと交流できるプログラム
- スタッフとの面談
- 工賃は原則発生しないが、事業所によってはお渡しするところもある
- パート・アルバイトの併用は原則できないが、特例のケースもある
もし、この記事を読んでる方々の中で
うつ病などの精神疾患で就労に関して悩んでる方
身近な人が精神疾患を患っていて、就職に関して自信のない方がいるという方
そんな方々にとって
少しでもこの記事がお役に立てたら幸いです。
今回の記事は以上になります。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
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