【リワーク体験記】リワーク利用のメリット&デメリット各3選とその理由

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リワーク利用の メリット&デメリット各3選とその理由 リワーク

みなさん、お疲れ様です。

みなさんの中には

  • そもそも「リワーク」って何?
  • 気にはなっているけど、どんなことをするの?
  • リワークについて詳しく知りたい!

という疑問や興味を持っている方が多くいらっしゃると思います。

実際、過去に私が休職している際に
リワークプログラムに関する情報が少なくて困った経験があります。

そんな方々のために
今回は「リワーク」について記事を書きました!

この記事を読み終える頃には
リワークについての基本的な疑問が解決することができます!

私の実体験も交えながら解説していきますので
ぜひ最後まで読み込んでください。

そもそも「リワーク」とは?

リワークプログラムは通称「リワーク」と呼ばれていて
return to work』という略語から来ています。

リワークはうつ病等の気分障害の方の復職・再就職に特化したプログラムです。

利用の流れは就労移行支援とほぼ変わりませんが、
利用の目的や対象者、平均の利用期間などの違いがあります。

詳しくは下の図をご覧ください。

上記のような主な違いはありますが
就労移行支援事業所によってはリワークとしての利用を許可している場合もあります。

ちなみに私が勤務している事業所も
リワークとしての利用を経て卒業した方もいらっしゃいます。

就労移行支援については以下の記事で詳しく解説しています。

【関連記事】【就労支援員の見聞録】就労移行支援で「これは良い!」と思うサービス3選

通うタイミングは?

通うタイミングとしてうつ病の回復期にあたる期間に通うのがベストです。

うつ病の回復期は、日中寝込む時期が過ぎ
次第に昼間の活動時間が増え始め、生活リズムが整い始めた頃が目安となります。

うつ病の回復期については下の記事で詳しく解説しています。

【関連記事】休職中は好きなことをして過ごしていいって本当⁉その理由と注意点

主治医と相談し、リワークを利用できる状態になっているか
確認してみると良いでしょう。

実は私がリワークを利用したいと初めて主治医に相談した時、
かなり反対されました。

理由として
抗うつ薬の服薬に関する調整が終わっていないことで
いつ調子を崩すかわからない状態だったことが挙げられます。

このように、リワークの利用には
自己判断せず必ず主治医との相談のもと、利用を決めることが大切です。

どんなプログラムがあるの?

リワーク施設によって若干のプログラムの違いはありますが、
多くのリワーク施設が取り入れているのが
認知行動療法」です。

「認知行動療法」とは
私たちが普段行っているものの受け取り方や考え方(=認知)の
ゆがみを修正し、徐々に適正な行動を増やしていく精神療法の一つです。

私が通所していた施設では
認知行動療法をグループワークとして取り入れ、
柔軟なものの考え方(=適応的思考)をみんなで考えたり、
共有することで考え方の引き出しを増やしていました。

また、他にも
食事・栄養に関する知識を養うプログラムや
パソコン業務に必要な知識を身につけるための
情報処理能力検定の問題を解くプログラム、
ヨガやピアノヒーリング、
病気理解のための講義などもありました。

上記のように、リワークは多方面からうつ病などの気分障害にアプローチし
復職後にできるだけギャップのないように過ごす訓練を行います。

実際通所して分かったメリットとデメリット各3選をご紹介!

通って良かった!メリット3選

メリットその1:通所するだけで通勤訓練になる

生活リズムを整えることは
心の安定ストレス耐性を高めるためにも重要です。

リワーク施設に行くということで

前日決まった時間に就寝し、
朝決まった時間に起きて身支度をし、
決まった時間に通所するというサイクルが生まれます。

私が通っていた施設では、利用前の面談で通所のペースを決めました。

私は週3回の午前中から始め、
2ヶ月目に週4回のうち2日間は午後まで、
3ヶ月目にはフルで通所といった感じで
通所のペースを増やしていきました。

リワークに通うことで
自分の生活ルーティンを見直すことができ、
徐々に改善することができました。

メリットその2:同じ境遇の仲間に出会える

 2つ目は「同じ境遇の仲間に出会える」ということです。

私を含め、うつ病と診断された方の多くは
孤独」を感じる方が多いです。

それは、家族や周囲の人から
うつ病についての理解してもらえないことが
起因している場合がほとんどです。

私も、休職している際に家族から

怠けている

だらしない

打たれ弱い

落ち込みすぎ

と言われていました。

うつ病になると、気分や億劫さを
自分ではコントロールできないレベルに到達していることも
なかなか理解してもらえませんでした。

しかし、リワークに通っている仲間と
自由時間やグループワークの時に会話をすると

分かる!自分もそういう時ある!

と言ってくれたり、

そういう風に考えちゃうよね。

共感してもらえて
精神的にかなり助かりました。

同じ境遇の立場だからこそ理解しあえる
という利点がリワークにはあります。

メリットその3:不安な気持ちへの対処法が学べる

3つ目は「不安な気持ちへの対処法が学べる」です。

これは私特有かもしれませんが、
私が休職していた際、
家で暇でぼーっとしている時や、
しんどくて横になっている時に不安感が襲ってきました。

これから先、私はどうなるんだろう。

金銭的に復職しないといけないけど、仕事に行くのが怖い。

といったことをグルグルグルグル考えて
自分で不安を増幅させてしまう時間が
リワークに通い出してかなり減りました。

プログラムに参加している時間は余計なことを考えなくて済みますし、
私が通っていたリワークでは認知行動療法のプログラムがあり、
それを通してグルグル思考(反芻思考)の改善につながりました。

認知行動療法とは私たちが普段行っている
ものの受け取り方や考え方(=認知)のゆがみを修正し、
徐々に適正な行動を増やしていく精神療法の一つです。

認知行動療法のおかげもあってか
自分の思考に「待った!」が掛かるようになりました。
それは私の中で大きな進歩でした。

ちょっと不安だったな…デメリット3選

デメリットその1:施設によっては費用がかかる

実際私が通っていたリワーク施設は福祉系のリワーク施設です。

地域障害者職業センター等の職リハ系のリワーク施設とは違い、利用料がかかります

私は利用料の軽減のために、市町村の「障害福祉サービス」を使っていました。

これで利用料の上限が9300円/月に抑えられますが、
各リワーク施設や市町村の障害福祉サービスの利用条件等で費用は異なります。

職リハ系無料のところもありますが、公務員の方は利用できないという欠点もあります。

他にも医療機関と提携している医療系もありますがこちらも一部自己負担となります。

そのため、利用する前にどれぐらい費用がかかるのか調べる必要があります。

また、通所開始後に金銭的な不安に駆られることもあるので
利用の決断には私も慎重になっていました。

ですので利用前のリワークのスタッフとの面談
ご家族・周囲の方との相談の上で
リワークを利用するか決断することをおすすめします。

障害福祉サービスについては下の記事で詳しく解説しています。

【関連記事】【就労支援員の見聞録】就労移行支援で「これは良い!」と思うサービス3選

デメリットその2:最低限の利用期間がある

リワーク施設には最低限通所してもらう期間が設けられている場合があります。

一般的には6ヶ月〜1年ほど通所するのが通説です。

これは早く復職したいという方にはネックな点です。

私が通っていたところだと最低3ヶ月は通わないといけませんでした。

私の場合、休職期間の満期がちょうど3ヶ月後に迫っている中
通所を開始したのでギリギリ通うことができ、
リワーク卒業までかなり駆け足でプログラムを受講した記憶があります。

休職期間ギリギリだと、ゆっくり自分のペースでできないことから
余計に復職に焦ってしまい、プログラム受講にかなり力を入れるあまり
帰宅後はぐったりしてしまうこともありました。

ですので、利用期間は休職期間にゆとりを持って
早めに主治医やリワークスタッフに相談することをおすすめします。

最低限の利用期間についても施設によって期間が異なるため、
利用前の面談等で確認しましょう。

デメリットその3:主治医と勤務先の人事担当者との連携が必要

リワークの利用には基本的に主治医・勤務先の人事担当者・家族との連携が必要です。

私の場合、内服薬の調整中に「リワークい通いたい」と主治医に相談したため
最初は許可が降りませんでした。
服薬の調整後に再度リワークの職員の方と受診した際に相談したところ
OKが出たため通うことができましたが、
許可が降りなかった当初は

「私の意思を否定されてしまった」

と思い込んでしまい、つらかった記憶があります。

また、会社にリワークへの通所を相談する際には

「『会社は行けなくて、リワークはいけるんだ』と嫌な風に捉えられてしまうんじゃないか」

「リワークに行くことで復帰後、さらに期待されてしまうのではないか」

という不安があり、連絡するのにとても勇気がいりました。

家族には、利用料について心配された程度で

「自分で払うならいいんじゃない?行ってみたら?」

という声掛けがあり、

「否定されたらどうしよう」

と言った不安でいっぱいだったのが
だんだん解けていく感覚になったのを鮮明に覚えています。

このように、自身で関係各所に連絡する必要があるため
心労的な負担がありました。

もちろん、どうしても恐怖で無理な時は
リワーク側から勤務先に連絡を取ってもらうこともありましたが
自分で連絡できるのにかなり時間がかかったため
もし、自分で連絡するのが怖いと言った方は
リワークのスタッフに相談してみるのがおすすめです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

この記事を読了したあなたは
リワークについての基礎知識が身についたと思います。

それでは今回の記事のおさらいです。

  • リワークプログラムは通称「リワーク」と呼ばれていて
    うつ病等の気分障害の方の復職・再就職に特化したプログラム
  • 通うタイミングとしてうつ病の回復期にあたる期間に通うのがベスト
  • 利用の流れは就労移行支援とほぼ変わらないが、
    利用の目的対象者、平均の利用期間などの違いがある
  • プログラムは主に「認知行動療法」を取り入れ、
    物事に対する柔軟的な思考を自分で導き出せるようなアプローチを図る
  • メリットとして
    通勤の訓練をしながら、同じ境遇の仲間に出会え不安な気持ちへの対処法が学べる
  • デメリット
    利用に費用がかかったり、最低通所期間が設けてあること、
    さらに、基本的に主治医と勤務先の人事担当者との連携が必要であること

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今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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